出会い 名作選

なつかしく

うるさくもある

子等の声　　ひろいき

つくしの子

恥ずかしそうに

顔を出し　ひろいき

人の世は

うたかたみたく

会い別れ　　ひろいき

順風の

大谷丸にも

向かい風　　ひろいき

 

川の色

変わり田植えの

頃を知り　ひろいき

 

おおきんなぁ

メモにホッコリ

無人市　　ひろいき+

 

黄砂にも

装い似たり

春がすみ　ひろいき

 

窓越しに

雨や冷たし

菜種梅雨　　ひろいき

靖国の

標本木も

腰を上げ　　ひろいき

 

日してーの

仕事で今年も

田は植わり　ひろいき

颯爽と

スーツに着られた

フレッシュマン　　ひろいき

うけとると

なぜかニンマリ

新紙幣　　ひろいき

ぽつぽつと

産毛のような

苗の列6+　ひろいき

 

ひしてーで

 

ya

出会い 2種類の子ども

子供は詳しく分けると、3種類あると思う。

ひとつはこども。

ふたつはガキ。

3つ目がクソガキ。

こないだ店番をしていると、ガキとクソガキが来た。

ガキは今どき珍しく、腰に刀をさしていた・

鬼退治に行くんですか？

俺が聞くと、ただ持ってるだけです。

ＢＬＡＣＫサンダーを5個買っていった。

もひとり来たクソガキ。

クソガキの方は、こちらで言うところの、ハンキ―と言うか大ハンキ―・

俺はこの手の子どもが大の苦手。

だいたいが母親づれで来るから、気が大きくなったクソガキは、やりたい放題。

アイスクリームの扉をバンバン..

母親もついてきているのだから、きびしく言えばいいのに、アイスはダメよ、さっき食べたでしょ。

クソガキはそれを聞いて、ものを投げる。

連れてくんなよ、そんなクソガキ。

思っても言えない。

ありゃ、親が悪いな。

そう思っていると、俺のガキの頃の記憶が。

俺は末っ子の一人っ子だったから、わがまま放題だったなぁ。

よく町にかあちゃんといっては、あれこうてくれー、これこうてくれー。

ダメだと言われると、床に寝転んで足をバタバタ

正真正銘のクソガキだったなぁ。

おちついたクソガキが帰り際手を振った。

俺も降り返す・

でもやっぱり苦手だ。

なつかしく

うるさくもある

子等の声　　ひろいき